『緊急事態宣言の発令にあたって』
一般社団法人日本エステティック協会
理事長 久米 健市
世界の国々において、信じられない数の新型コロナウイルス感染が発生し、毎日、多くの命が失われています。日本においても、「緊急事態宣言」が1ヶ月間の予定で7都府県に発令されました。今後、対象7都府県知事により様々な要請・指示がなされます。また、感染の現状をみると「緊急事態宣言」の他県への広がりも予想され、宣言に含まれない地域の知事からも同様の要請・指示が想像できます。
エステティックに携わる皆さまにおかれましては、「緊急事態宣言」の重要性をご理解いただき、都道府県や関係省庁等から発せられる要請・指示に可能な限りご協力をいただきたくお願い申し上げます。感染者数の地域差や各店舗の提供メニューの違いにより、具体的な対応に関する判断が難しいと存じますが、お客様とスタッフの「命に係わる問題」であるとの認識にたち、一時休業等も含めた適切な対応をお願い申し上げます。
残念ながら「緊急事態宣言」の期間終了が、新型コロナウイルス感染症の解決ではありません。100年前に流行したスペイン風邪は3年にわたり継続しました。抗ウイルス薬やワクチンの開発が成功し、世界の人々が免疫を獲得するまでは、我々は「新型コロナウイルスと共存」しつつ安全を確保しなければなりません。抗ウイルス薬やワクチンの早期開発を期待しつつ、そうでない現実と正面から向き合う覚悟と準備が必要です。
お客様の肌に直接触れ、施術者とお客様が「密」なエステティックにおいて、「新型コロナウイルスと共存」しつつお客様とスタッフの安全を確保するためには、「換気」、「消毒」、「使い捨て道具への変更」、「トリートメント方法の変更」等を含めた抜本的なサロン運営の改善・変更が必要です。そして、それらの改善・変更を「効率」、「コスト」、「顧客満足」などと両立しなければなりません。エステティック協会においても、これらを最重要課題と位置づけ、様々な取り組みを行います。「新型コロナウイルスと共存」という「新しい現実」においても、お客様とスタッフが、安心と満足を感じるエステティック業となるべく事業を推進します。
会員の皆様におかれましても、この「新しい現実」においても、エステティックサロンがお客様から信頼を得られるように、そしてスタッフがエステティック業に従事することにプライドを持てるような、「緊急事態宣言関連の要請・指示への対応」と「中長期的な『新型コロナウイルスと共存』するためのサロン運営の変更等」を実行いただくことを期待いたします。一緒に頑張りましょう!