エステティックサロンにおける
新型コロナウイルス対応ガイドライン
2020 年 5 月 20 日
Ver.3.1

特定非営利活動法人 日本エステティック機構
一般社団法人 日本エステティック振興協議会

第3.0版改訂にあたり(クリックすると展開)
特定非営利活動法人 日本エステティック機構及び一般社団法人 日本エステティック振興協議会は新型コロナウイルスの拡大防止のため、全国のエステティックサロンを経営する事業者の皆様へ本ガイドラインによる徹底した衛生管理の実施及び特別措置法に基づく地方自治体からの要請等を踏まえて休業を含めた営業の自粛をお願いさせていただき、皆様には格別なる御協力をいただいておりますことに対し衷心より感謝申し上げます。
このたび5月4日付政府発表の「緊急措置宣言」の延長及び5月4日付新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」に基づき事業者の皆様へ引き続き感染拡大防止への対応と同時に、「徹底した行動制限を緩和した地域」にて営業の再開を図る際に求められる対応をお願いすることを目的として3月10日に発表及び3月18日に改訂した本ガイドライン第2.0版を第3.0版として再度改訂いたしました。
なお本ガイドラインは、未だ将来的な新型コロナウイルス感染状況の予想が困難なため、第二波の到来による感染の再拡大による厳格化、また逆に感染が完全にコントロールされた地域においての更なる緩和を実施となる可能性もありますので、今後の各地域の感染状況を踏まえて、また国が提示する「新たな生活様式」についても参照しながら随時見直していく予定としております。
本ガイドラインは、川崎市健康安全研究所 岡部信彦所長(新型コロナ対策専門家会議メンバー)より新型コロナウイルス感染症予防の観点から頂戴した御意見・コメントも踏まえて作成したものです。本ガイドライン第2.0版以降、「新型コロナウイルスの特徴」の改定及び「業種ごとの感染拡大予防ガイドライン」の留意点などが新しく加わったため以下のとおり記します。 

このたび5月4日発表された新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」の中で述べられている新型コロナウイルスの特徴は以下の通りです。

  • ●一般的な状況における感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染であるが、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされている。また、発症前2日の者や無症候の者からの感染の可能性も指摘されている。一方、人と人との距離をとること(Physical Distancing: 物理的距離(Social distancing: 社会的距離からWHOが修正)により、大幅に感染リスクが下がるとされている。
  • ●集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件(以下「三つの密」という。)のある場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられる。また、これ以外の場であっても、人混みや近距離での会話、特に大きな声を出すことや歌うことにはリスクが存在すると考えられる。激しい呼気や大きな声を伴う運動についても感染リスクがある可能性が指摘されている。
  • ●これまで、繁華街の接待を伴う飲食店、ライブハウス、スポーツジムにおいて感染者が確認されてきたが、現在では医療機関及び福祉施設等での集団感染が増加している状況であり、限定的に日常生活の中での感染のリスクが生じてきているものの、広く市中で感染が拡大しているわけではないと考えられる。
  • ●世界保健機関(World Health Organization: WHO)によると、現時点において潜伏期間は1-14日(一般的には約5日)とされており、また、厚生労働省では、これまでの新型コロナウイルス感染症の情報なども踏まえて、濃厚接触者については 14 日間にわたり健康状態を観察することとしている。
  • ●新型コロナウイルスに感染すると、発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)や強い味覚・嗅覚障害を訴える人が多いことが報告されている。
  • ●中国における報告(令和2年3月9日公表)では、新型コロナウイルス感染症の入院期間の中央値は 11日間と、季節性インフルエンザの3日間よりも、長くなることが報告されている。
  • ●罹患しても約8割は軽症で経過し、また、感染者の8割は人への感染はないと報告されている。さらに入院例も含めて治癒する例も多いことが報告されている。
  • ●重症度としては、季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高いことが報告されている。中国における報告(令和2年2月28日公表)では、確定患者での致死率は2.3%、中等度以上の肺炎の割合は18.5%であることが報告されている。季節性インフルエンザに関しては、致死率は0.00016%-0.001%程度、肺炎の割合は1.1%-4.0%、累積推計患者数に対する超過死亡者数の比は約0.1%であることが報告されている。このように新型コロナウイルス感染症における致死率及び肺炎の割合は、季節性インフルエンザに比べて、相当程度高いと考えられる。また、特に、高齢者・基礎疾患を有する者では重症化するリスクが高いことも報告されており、医療機関や介護施設等での院内感染対策、施設内感染対策が重要となる。上記の中国における報告では、年齢ごとの死亡者の割合は、60歳以上の者では6%であったのに対して、30歳未満の者では0.2%であったとされている。
  • ●また、日本における報告(令和2年4月30日公表)では、症例の大部分は20歳以上、重症化の割合は7.7%、致死率は2.5%であり、60歳以上の者及び男性における重症化する割合及び致死率が高いと報告されている。
  • ●日本国内におけるウイルスの遺伝子的な特徴を調べた研究によると、令和2年1月から2月にかけて、中国武漢から日本国内に侵入した新型コロナウイルスは3月末から4月中旬に封じ込められた(第一波)一方で、その後欧米経由で侵入した新型コロナウイルスが日本国内に拡散したものと考えられている(第二波)。
  • ●感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「感染症法」という。)第12条に基づき、令和2年3月31日までに報告された患者における、発症日から報告日までの平均期間は9.0日であった。
  • ●現時点では、有効性が確認された特異的な抗ウイルス薬やワクチンは存在せず、治療方法としては対症療法が中心である。なお、現時点ではワクチンが存在しないことから、新型インフルエンザ等対策政府行動計画に記載されている施策のうち、予防接種に係る施策については、本基本的対処方針には記載していない。その一方で、治療薬については、いくつか既存の治療薬から候補薬が出てきており、患者の観察研究等が進められている。
  • ●現時点では、新型コロナウイルス感染症は不明な点が多い感染症である。

また同じく5月4日に同会議が発表した「「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」にて「4.今後の行動変容に関する具体的な提言」として次の2点が記されています。

  • ●感染拡大を予防する新しい生活様式について
  • ●業種ごとの感染拡大予防ガイドラインに関する留意点

(2)の留意点のポイントは以下の通りです。

  • ●感染拡大予防と社会経済活動の両立
  • ●事業者が提供するサービスの場面ごとに具体的な感染予防を実践することが不可欠。
  • ●感染リスクは様々。業界団体を主体に、業種ごとに感染拡大予防のガイドラインを作成。業界をあげて普及。現場での試行錯誤の中で実践。
    1. サービスの内容に応じたリスク評価、対策の検討。
    2. 業種共通の留意点
    3. 感染対策の例

これらの特徴を踏まえ、エステティック業界としても対応をすることが必要です。エステティシャンは、お客様が人間としての尊厳を維持し、健康で美しく幸福であることを願っています。私たちエステティックに携わる者は、このような普遍的なニーズに応え、人々の健康と美容を通して心身に満足感を与え、社会に貢献することを使命としています。あらゆる年代の人々を対象としたヘルスケア産業のひとつとして、人々の心と身体の両面からの調和を考えています。エステティックサロンには、継続的にご来店くださる高齢のお客様が多いのも特徴です。

エステティックはお客様の肌に直接触れる仕事であることを十分に認識して、徹底した衛生管理を実践し感染拡大を防ぐことが重要です。エステティックサロンのお客様ならびにエステティシャンの生命と健康を守るために、業界共通の対応指針が必要不可欠であると考えます。よって特定非営利活動法人 日本エステティック機構並びに一般社団法人 日本エステティック振興協議会は、ここにエステティックサロン店舗の特性に則した、新型コロナウイルス感染症拡大を徹底的に防ぎつつ、お客様のプライバシーや個人情報を含む生活への影響を最小限とするための運営ガイドラインを定めました。個々のサロンの責任のもとに判断すべき項目もありますが、全国のエステティック事業者に対してガイドラインに沿った営業活動に臨んでいただくことを強く求めます。

以上を踏まえて本ガイドラインの第3.0版を改訂いたしましたので全国のエステティックサロン事業者の皆様にはご高覧の上、格別なるご理解とご協力をお願い申し上げる次第でございます。

 

目次

I. エステティックサロンで考えられる新型コロナウイルスの感染リスク

II. エステティックサロンでの感染拡大防止のための対応
1.お客様への対応
対応指針1:お客様への注意喚起を実施すること。
対応指針2:新型コロナウイルス感染症に関する国の注意喚起が解除されるまでの期間中の、通常営業時からの変更事項についても周知すること。
対応指針3:感染症関連のキャンセル等には、柔軟に対応をすること。
対応指針4:新型コロナウイルス感染者がサロンのお客様の中から発生した場合の情報開示について確認すること。

2.店舗の営業に関する対応
対応指針5:サロン内衛生確保・感染防止策の実施を徹底すること。

3.スタッフの健康管理/処遇
対応指針6:スタッフの健康管理を徹底し、お客様とスタッフを守り、スタッフに対して公平で公正な処遇をすること。万が一、新型コロナウイルス感染症に感染が判明した場合でも、不当な扱いはしないこと。

4.緊急時の対応について
対応指針7:お客様に関する感染情報に接した場合の対処を徹底すること。

5.お客様(コース契約者)への感染拡大防止期間中の対処
対応指針8:予約キャンセル等への対処の仕方をあらかじめ決めておくこと。

最後に
<参考>

 

I.エステティックサロンにおける新型コロナウイルスの感染リスク

  新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」では感染拡大のリスクとして以下の事項が挙げられています。
一般的な状況における感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染であるが、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされている。
また集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件(以下「三つの密」という。)のある場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられる、とされている。

以上を踏まえてエステティックサロンにおける感染リスクは以下の通りと考えられる。

①密閉空間
●サロン内は施術室、待合室、スタッフルームも含め原則密閉空間である。エアコンは、空気の温度は変化させるが同じ空気が循環していることを踏まえ、窓やドアの開放など(1~2時間に、5~10分程度)でこまめな換気に努めること。
●換気の際は、2方向に換気・吸気ができる窓やドアを開放し充分な換気を確保すること。また、空気の流れが滞る場合には換気扇や扇風機を用いた設備を備えていること。可能であれば換気装置を設置する。

②密集場所
●お客様同士が近距離に近すぎないよう予約を調整し、また接客も最小人数のスタッフにより対応すること。
●スタッフルーム内等の店舗内で、スタッフ間のフィジカル・ディスタンス(ソーシャル・ディスタンス(できるだけ2mを目安に最低1mを確保する))を保つことが可能な程度の人員にてサロン運営を行うこと。

③密接場面
●サロン内は、お客様の肌に直接触れる様々な器具や用具をスタッフが使用するケースが考えられる。ウイルスは肌から直接感染するわけではないが、飛沫等で器具や用具が汚染する可能はあり、できる限り使い捨てのものに変更する、あるいは消毒を徹底することが必要である。
●エステティシャンとお客様の飛沫がお互いに直接接触しない工夫を最大限行うこと。具体的には、可能な限りお客様にもマスクの着用を促し、スタッフはマスクに加え眼鏡・ゴーグルやフェイスガードなど器具を使うことも考えられる。
●トリートメント後は手洗いを行うことが重要であるが、施術内容によっては手袋などの装着も検討する。また、お客様の飛沫が触れたと考えられる用具等を片付ける際には、施術の合間であっても手袋を装着すべきである。手袋を外した後も手洗い・手指衛生などを行う。

以上

 

1.お客様への対応

対応指針1:お客様への注意喚起を実施すること。
 お客様への来店時の注意事項並びに、体調が思わしくない時等は来店を遠慮して頂くなどを、ホームページ、SNS、店頭掲示、書面配布等で呼びかけ、注意の徹底を強く求めること。

ご案内文の例文を以下に提示します。こちらを参考にして、各店舗においてお客様への注意喚起を実施すること。

《例文》
新型コロナウイルス感染の拡大を防ぐため、お客様には以下の点をご理解・厳守いただきますよう強くお願い申し上げます。ご自身で該当すると感じたお客様は、電話でご一報いただきたくお願い申し上げます。
また、ご来店の際は、マスクの着用をお願い申し上げます。

次の症状がある方、該当する点があるお客様は来店をお控えください。
● 風邪の症状(くしゃみや咳が出る)がある方
● 熱がある方。
● 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさがある方。
● 咳、痰、または胸部に不快感のある方。
● 強い味覚・嗅覚障害がある方。
● 過去14日以内に、政府から入国制限、入国後の観察期間を必要と発表されている国・地域等への渡航者の方、並びに当渡航者との濃厚接触がある方
● 過去 14 日以内に、新型コロナウイルス感染症のクラスター(集団感染)が発生したとされる場所を訪れた方。
● 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる方。
● その他新型コロナウイルス感染可能性の症状がある方。
● 1週間前くらいまでにインフルエンザ・ノロウイルス等にかかっていた方。

また、糖尿病、心臓疾患、呼吸器疾患等の基礎疾患がある方、人工透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方等については、新型コロナウイルスに感染しますと重症化の可能性があるため、エステティックサロン来店の可否について必ず主治医にご相談の上ご来店ください。
なお、地域の学校で学級(学校)閉鎖などが行われた際は、乳幼児・学童・中学生及び高校生の方を同伴されてのご来店はご遠慮ください。

〇以上はあくまでも例ですので、こちらを参考に各サロンの立地、設備、メニュー、最新の保健所やその他の行政機関からの通達等の諸条件を考慮し、適切な注意喚起をすること。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

〇 また、感染例が報告されている地区では、潜在的に感染者がいる可能性が高く、一層の対策が必要です。各地区の感染の現状には、以下の厚生労働省サイト、あるいは地元自治体の情報を参照すること。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000628917.pdf

〇なお国内の感染状況は以下厚生労働省の HP でこまめに確認すること。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#kokunaihassei

〇過去 14 日以内に、政府から入国制限、入国後の観察期間を必要と発表されている国・地域等については、常に変化しています。
以下の外務省 HP を参照し、最新の情報の把握に務めること。

〇 外務省海外安全情報
https://www.anzen.mofa.go.jp/readme/readme.html

〇 各国・地域における新型コロナウイルスの感染状況
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/country_count.html

対応指針2:新型コロナウイルス感染症に関する国の注意喚起が解除されるまでの期間中の、通常営業時からの変更事項についても周知すること。
スタッフのマスク装着の感染予防対策やサロンの営業時間の変更、あるいは特定メニューの提供中止等について事前に告知すること。スタッフの健康管理や生活維持もエステティックサロンにとっては重要な責務であり、流通の乱れにより、化粧品等の在庫に支障があるケースもある。そのための対応を事前にお客様に周知しご理解をいただくこと。

対応指針3:感染症関連のキャンセル等には、柔軟に対応をすること。
コース契約を行っていただいているが、感染症関連の理由により来店ができないお客様に対しては、キャンセル料の緩和もしくは無償化及び役務提供期間の延長などによりお客様の不利益にならないような対応をサロン毎に事前に検討し告知すること。

対応指針4:新型コロナウイルス感染者がサロンのお客様の中から発生した場合の情報開示について確認すること。
感染者が発生した際の他のお客様への連絡方法について事前に確認すること。そのためにはできるだけ連絡先などを教えておいていただくこと。
連絡の範囲・内容等については、保健所等の行政機関の指示に従うことをお客様に周知し理解を得る。感染した本人以外のお客様に関する情報も、保健所等の要請により行政に報告する場合があることについても、あらかじめお伝えしておくこと。なおその他の目的には使用しない旨も同時にお伝えすること。

 

2.店舗の営業に関する対応

対応指針5:サロン内衛生確保・感染防止策の実施を徹底すること。
エステティックサロンに於ける衛生管理は、エステティックサロンを清潔に保ち、サロンにおける感染の発生を防ぐことを目的としている。現状では通常以上の徹底を図る衛生管理を行うことが必要。

以下、公益財団法人日本エステティック研究財団発行「エステティックの衛生基準」に基づくサロン内の衛生管理を徹底すること。サロン内の衛生管理には換気、照明等の点検等も含まれる。

公益財団法人日本エステティック研究財団 「エステティックの衛生基準」参照
http://www.jerf.or.jp/pdf/23_eiseikijun.pdf

なお、新型コロナウイルスの感染対策としては特に以下の事項を徹底すること。
● サロン店舗内にウイルス入れないことが重要であり、その対策を行うこと。
● サロンにおける手洗い・手指消毒を徹底し、お客様が触れる箇所については、徹底した消毒を行うこと。また、使用する薬品類は所定の場所に保管し、その取り扱いに十分注意すること。希釈して使用するものは、その都度調整し、希釈したものを使い置きしないようにする。

以上を徹底するために、上記「エステティックの衛生基準」の実施に加えて以下の事項も実施すること。
なお消毒方法等の具体的な方法は「エステティックの衛生基準」を参照のこと。

①サロン店舗入口
●入口に手指消毒剤の配置と消毒の徹底を促すこと。
●ドアノブ等、お客様が触れる箇所は、お客様来店毎に、あるいは1時間に1回の頻度で消毒すること。
●来店されるすべてのお客様にマスクをしての入店をお願いすること、

② サロン来店者
●来店されるすべてのお客様に本対応指針1で作成した「お客様への注意喚起」の資料を基に確認を行うこと。
●状況によっては、来店されたお客様の体温を体温計などで確認をすること。
●上記の確認により「お客様への注意喚起」に該当する場合は、ご理解をいただいたうえお帰りいただくよう徹底すること。
●高齢のお客様については、より慎重で徹底した対応を行うこと。

③ 更衣室・手洗い場・シャワールーム等の設備
●お客様同士の感染を防ぐ為に、複数のお客様が出入りする場所の清掃、消毒を通常以上に徹底すること。
●掃除時は使い捨て手袋を着用すること。
●手洗い設備及び水道、トイレ、出入り口のドアノブなど不特定多数が触れる箇所について、お客様毎の消毒、または最低1時間に1度の頻度での消毒を行うこと。

なお手洗い設備はできるだけトイレ内に設置することが望ましい。
●巡回清掃の実施及び実施管理記録の保存を徹底すること。
●トイレの蓋を閉めて汚物を流すよう表示すること。
●手洗い後は、使い捨てのペーパータオルを使用し、使用済みのペーパータオルは、蓋付のゴミ箱に捨てること。
●ハンドドライヤーの使用は中止すること。

④ 接客コーナー・カウンセリングコーナー
●各コーナーの清掃、消毒を通常以上に徹底すること。
●出入り口のドアノブ、テーブル、椅子など不特定多数が触れる箇所はお客様のご来店毎に消毒を実施すること。清掃の実施及び実施管理簿の設置を徹底すること。
●接客時及びカウンセリング時にはお客様と対面で座らず、フィジカル・ディスタンス(ソーシャル・ディスタンス(1m以上、出来たら2m以上))の確保を心がけること。もしくは、アクリル板・透明ビニールカーテンなどで遮蔽すること。
●カウンセリング時は、スタッフとお客様の両者がマスクを着用すること。
●従業員はマスクの着用及び眼鏡・ゴーグルやフェイスガードなどの器具を使用し、お客様にもマスクの着用を促すこと。
●カップやグラス等、直接、お客様の手や口が触れるものは、特に洗浄・消毒を徹底すること。もしくは、使い捨てのものを使用すること。

⑤ 施術室及びエリア
●室内の清掃・消毒を通常以上に徹底すること。
●手洗い設備、出入り口のドアノブなど不特定多数が触れる箇所については、お客様毎に消毒を実施すること。
●お客様毎に換気を実施すること。

⑥ 施術に関わる器具、用具、備品類
●エステベッド、施術者用椅子、ワゴン、エステ機器等は、使用都度消毒すること。
●ペーパーブラ、ペーパーショーツ、ペーパースリッパはすべて使い捨てとする。
●お客様の皮膚や毛髪に直接接する器具、用具類は、使い捨ての物を使用するか、素材に合わせた消毒法でお客様毎に消毒済みの物と交換を行う。
●化粧品はお客様毎に、消毒済みのスパチュラ等を使用し、消毒済みのシャーレに取り使用する。2度づけは行わない。
●使用済みの備品は必ず消毒をする。
●まくら当て、シーツには極力使い捨ての紙製品を使用し、お客様毎にこれを取り替えること。
●その他お客様に接するリネン類はお客様毎に消毒済みのものと交換し、消毒した後、洗剤を用いて洗濯を行うこと。また、リネン類の衛生措置は、素材に合わせた消毒(化学的及び物理的消毒法)を行うこと。また、お客様毎に全て消毒が徹底されていることが必要なため、「消毒済み・未使用のもの」と「使用済みのもの」を、明確に分けて保管すること。
●スチームタオルやスポンジを使用する場合は、必ず消毒して使用する。もしくは、使い捨てのコットン又はフェイスガーゼ等を使用すること。やむを得ず、消毒して使用する場合は、素材に適した消毒剤を用いること。
●施術に伴い生じるゴミや汚れた物は、その都度蓋付きの容器に捨てること。また、
●ゴミはビニール袋に入れて密閉し、口を縛った状態で廃棄すること。
●ゴミを回収する際は、マスクや使い捨て手袋を着用すること。マスクや手袋を脱いだ後は必ず手指消毒または手洗いを行うこと。
●器具及び布片類は、「消毒済みのもの」と「使用済みのもの」とを区別し、それぞれ一定の容器に収めること。
●保管状況に問題がある場合や、使用をひかえたほうが望ましい化粧品、医薬品等を使用しないこと。

⑦ 施術者
●施術の前後に手洗い・手指消毒を徹底し、施術中も必要に応じて手指消毒を行うこと。
●マスクを正しく装着すること。
●装着中はマスクに触れないよう徹底し、使用後はマスク本体に触れないようにして耳からゴムを外し廃棄する。
●マスクを装着していてもお客様と近づき過ぎないように配慮すること。
●マスクや手袋を脱いだ後は必ず手指消毒を行うこと。
●施術作業中は、清潔なユニフォームを着用すること。消毒、洗濯を最低でも毎日おこなうこととし、万が一、お客様の「咳」や「くしゃみ」が曝露した場合は、ただちに別のユニフォームに取り替えること。
●眼鏡・ゴーグルやフェイスガード等を使用し目への飛沫の侵入を防ぐ保護をすること。
●お客様毎に、手洗いを徹底すること。お客様の使用したタオルやリネンの除去の際にはゴム手袋等を使用すること。新しいタオルやリネンの交換の前には、手洗いを実施すること。
●感染症の疑いのあるお客様を接客した場合は、以後他のお客様の施術はしないで直ちに上長に報告し指示を仰ぐこと。
●手指消毒をよりこまめにすることを心がけること。

⑧施術室・サロン内の換気
●施術終了後、または1~2時間に、5~10分程度窓やドアを開けてサロン全体の空気を入れ換えること。
●換気の際は、2方向に換気・吸気ができる窓やドアを開放し充分な換気を確保すること。また、空気の流れが滞る場合には換気扇や扇風機を用いた設備を備えていること。

⑨レジ及び金銭授受
●対応前後には必ず手指消毒を行うこと。
●お客様の手が触れる可能性のある部分は、事前に消毒を済ませておくこと。
●会計の際に使用した、カードリーダー・タブレット・キャッシュトレイ、ペン等も、対応後は消毒を行うこと。
●対応後には必ず手洗いまたは手指消毒を行うこと。
●現金の直接的な授受を避けるため、可能な限りキャッシュレス決済を導入する。

⑩ その他高頻度接触部位の消毒
●化粧品等のテスターにも衛生的配慮を講じること。
●タブレットやタッチパネル等を使用した場合は消毒を行うこと。
●サロン内エリアおよびスタッフルームの電話、パソコンのキーボード、ボールペン、レジ周りの備品類、冷蔵庫のドア、電子レンジの操作ボタン等も適切に消毒または除菌を行うと。

⑪ スタッフの休憩スペース
●共有するテーブルやイス等は定期的(使用前後等)に消毒し、換気に努める。
●一度に休憩する人数を減らし、距離をあけたり、互い違いに座る等、対面で食事や会話をしないように気を付ける。
●入室前と退室後には手洗い、手指衛生を行う。

 

3.スタッフの健康管理/処遇

対応指針6:スタッフの健康管理を徹底し、お客様とスタッフを守り、スタッフに対して公平で公正な処遇をすること。万が一、新型コロナウイルス感染症に感染が判明した場合でも、不当な扱いはしないこと。

① スタッフ全員の執務前後の体温チェックを徹底すること。
●熱がある場合は即出勤停止とする。
●最低限出勤時と退勤時に体温と体調をチェックし、その結果を記録し上長が確認する手順を徹底する。

② 本人に以下の症状及び感染者との接触*があることが判明した場合
→風邪の症状(くしゃみや咳が出る)がある。
→熱がある。
→強いだるさ(倦怠感)や息苦しさがある。
→咳、痰、または胸部に不快感のある。
→強い味覚・嗅覚障害がある。
→その他新型コロナウイルスに感染している疑いがある症状がある。
●即刻出勤停止とする。
●他のスタッフ、およびお客様との接触について正確な実態把握を実施する。
●保健所に連絡をし、指示をあおぐ。
●個人情報の保護に充分留意し、対応をする。
*新型コロナウイルス感染症陽性とされた者との濃厚接触がある場合、同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合、過去14日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航並びに当該在住者との濃厚接触がある場合。

③ サロン休業や出勤停止の保証
●サロン休業や出勤停止の際の賃金保証については各社の固有事案であるが、スタッフの発症もしくは濃厚接触者と指定されたことによる出勤停止の場合は、休業手当の支払いが必要ないことがあり得るものの、サロン側の判断でのサロンの休業の場合は、休業手当の支払いが必要になることもあり得る。そのほか、スタッフの子供が登校停止等になった場合の欠勤など、想定される複数のケースの対応の方向性を、あらかじめサロンとしてスタッフと十分に話し合って決めておくことが望ましい。
●法令等の施行により、サロンがとるべき対応に変更を求められることも考慮し、常に厚生労働省や都道府県、市町村のホームページをチェックし、対応をアップデートすることが望ましい。

④ スタッフの移動に関する感染防止対策
●感染が流行している地域から移動や感染が流行している地域への移動は控える。
●出張はやむを得ない範囲にて実施する。
●発症した時のため、接客以外にも誰とどこで会ったかの記録は残す。
●サロンの所在地域及びスタッフの居住地域における感染状況に注意し、出勤の可否も含めて出退勤時間帯を配慮する

厚生労働省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」も参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q1

なお本ガイドラインは新型コロナウイルスに関して作成されたものですが、以下厚生労働省「感染症の範囲及び類型について」に記載されている各種感染症への感染が疑われる場合も施術に従事できないことを理解しておいてください。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000040509.pdf

 

4.緊急時の対応について

対応指針7:お客様に関する感染情報に接した場合の対処を徹底すること。

① 保健所への報告
●お客様に関わる感染情報を取得した場合、まず即時に保健所へ報告し、求められる情報の速やかな開示を行うこと。
●特に感染者あるいは感染の疑われるお客様の到着時間からお帰りの1時間後くらいまでに、同じ時間帯にご来店されていたお客様をリストアップし、報告できるようにすること。
●感染防止のため関係各所に報告を行わなければいけないが、お客様のプライバシー及び個人情報の保護も重要であるため、各サロンで情報公開ポリシーをあらかじめ決めておき、お客様にご理解いただくことが重要である。
●近年は、保健所以外に、市役所や町村役場が業務を担当している場合があるため、自分のサロン所在地の所轄保健所の確認をしておくこと。
●万が一感染が発生した場合に備え、個人情報の取扱いに十分注意しながら、来店されたすべてのお客様の名簿を適正に管理すること。

② 保健所の指示に従った上で早い段階で休業を決定し、関係者への周知を図ること。
・あらかじめ、コース契約(特定継続的役務提供契約)を締結しているお客様に対しての役務提供期間の延長や中途解約などの対応等についての、サロンの方針を決めておくこと。

③ 感染者利用などの判明により同時間帯に来店していたお客様への連絡、あるいは逆のケースとしてお客様から自分が利用していた月日や時間の問い合わせなどが集中
するケースが考えられることから、現場負担が多大であることの想定と、発生した場合の対応の事前検証が望ましい。

④ 自社内だけでなく行政に対する関連者リスト提出を求められる場合を想定し、抽出するデータベースの確認や作表の手順など具体化しておくことが望ましい。
行政に提供される情報と提供されない情報について、お客様にご理解頂いていることが望ましい。

⑤ 休業期間については、所管保健所により指揮の有無等の判断が分かれているのが現状であるため、保健所等との意思疎通に留意すること。

⑥ 施設汚染が発生すると専門業者による施設の消毒が求められるので、 既存取引先·地域の業者から対応の可否を確認しておくことが必要。

 

5.お客様(コース契約者)への感染拡大防止期間中の対処

対応指針8:予約キャンセル等への対処の仕方をあらかじめ決めておくこと。

① 通常期に比べて、感染の不安から予約キャンセルの問い合わせが増えることが想定されるため、感染防止対策の徹底状況をお客様に説明できるようスタッフ間で共有
しておくこと。

② 感染の不安からの予約キャンセルの場合のキャンセル料は、通常よりも低くするか無償とするか等、事前に検討しておくこと。

③「中途解約」への対処
ア):サロンが休業した場合は、休業期間分について役務提供期間の延長を行うなどの措置を講じること等を事前に検討し、休業時にすぐにお客様に告知できるよう準備する必要がある。
イ):お客様から「中途解約」の申し入れがあった場合は特定商取引に関する法律により無条件にて手続きを行うこととなっているため、必ず対応すること。

 

最後に

エステティックサロンはクラスター感染の発生源となるリスクは低いものの、発生時には営業活動を一次的に停止するなど、大きな影響が考えられます。
万が一発生した場合でも、対応不備による事態の悪化等を回避し、積極的な感染防止対策を講じることは、お客様の不安を解消しさらなる信頼獲得にもつながります。
また「新しい働き方」として、社会的にテレワークや時差通勤が急速に広がることが予想されることからエステティックサロンの営業時間やサービス内容についても社会ニーズに合わせて再検討する必要があると思われます。
業界として、お客様とエステティシャンの健康を守るためにも、適切な衛生管理を励行し、万全の体制で運営を心掛けていただきますよう深くお願い申し上げます。

<参考>

首相官邸 新型コロナウイルス感染症に備えて
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html
首相官邸 感染症対策特集
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/index.html
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
新型コロナウイルスに関するQ&A (一般の方向け)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/den gue_fever_qa_00001.html#Q3
外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
公益財団法人日本エステティック研究財団
http://www.jerf.or.jp/

2020.05.20
3.1 版